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【書評】大いなる読書賛歌『大人のための読書の全技術』齋藤孝

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僕は読書は好きなのですが読むペースが遅いんですよね。限られた時間の中でもっと色んな本を読みたいと思ってるし、こういう場でアウトプットも出来たらなと。

で、参考になるかなと読んでみたのが「大人のための読書の全技術」齋藤孝 著

 タイトルに読書の全技術と表記されてるけど、テクニックというよりは❞読書をすることが自分自身を高めるのに最良の方法である❞ということを言いたいのだと思います。

 

実際、本書の冒頭部分でこう言っています。

読書ほど現代人にとって必要不可欠なものはない、といっても過言ではありません。読書は自分を磨き、豊かに生きていく力を与えてくれるのです。           

 

そして読書とは筋力トレーニングと似ているとも。

少しづつ負荷を増やしていくことで鍛えていき、いつしか、集中力を長時間維持できるようになっているのです。

 

まずは読書を習慣づけ、徐々に量も増やしていけば読書筋肉がついてくるというわけです。

では習慣とはいったいどれくらいのペースで読書することなのだろう?本書ではこう記されています。

  • 週に1冊、月に4冊で最低限習慣になりつつあるペース。
  • さらに一週間のうち2,3冊新しい本にチャレンジしている。
  • 書籍費が自由になるお金のうち一割以上。

 

もちろん義務的にこれらの読書量をこなすということではない。

まずは「楽しむ」だけでいいのです。読書は、修行ではありません。

なかなか心強い言葉ですねー。

 

垂直次元思考力を高める

齋藤孝氏の他の本でも度々出てくるキーワードが垂直思考です。

現代人は、自分と同じような趣味・趣向の人たちとの繋がりが多く、常にそういった中だけでのコミュニケーションだと平坦で深みのない水平的コミュニケーションになってしまう。それを補うことが出来るのが読書であり水平ではなく垂直の思考であると。

 

読書は垂直次元の思考を深める作業です。それは水平的コミュニケーションとはまったく異質の作業だと言えるでしょう。

読書によって得た情報や思考を、咀嚼し、自分の中で再構築していくのです。その作業が、個々人の人間性に深み(奥行き)を培っていくことになります。

 

まとめ

冒頭でも言ったようにこれは読書をすればこんないいことがあるという読書賛歌の本である。もちろんその為に有用であろう手法も例をあげて述べられているので参考にするのもいいでしょう。

最終章では社会人が読んでおくべき50冊のリストも載っているので、いつも自分が読んでいる本とは別のジャンル本を手にするきっかけにも使えるのではないでしょうか。

 

 

大人のための読書の全技術

大人のための読書の全技術